小さい子供がいる家庭では一度は聞いたことがある｢手足口病｣。
毎年、夏にかけて乳幼児の間で大流行します。
我が子も、手足口病にかかり、ひどい発疹が長い間消えませんでした。
その発疹の姿を見たり病名だけを聞くと、｢インフルエンザや水疱瘡のように保育園を何日間も休まなきゃいけないの？｣と働くママは心配になりますよね。
手足口病は1度かかっても、繰り返し発病することが良くある病気です。
一度目と二度目で症状が違ったり、人によっても症状が違うので、慌ててしまうパパ・ママもいるかと思います。
しかし、手足口病は決して怖い病気ではありません。
手足口病について正しく理解できるように詳しく紹介します。
手足口病ってどんな症状が出るの？
手足口病は文字通り、手と足、口の中に水疱性の発疹がでるウイルスの感染によって起こる病気です。
夏にかけて流行の傾向があります。0歳から4歳くらいまでの乳幼児にかかることが多いようです。
発熱があまりなく、あっても38℃程度の発熱と言われています。
口の中の発疹が染みて、痛みやかゆみで食欲不振になってしまうこともありますが、たいてい1週間程度で治るようです。
うんちなどの排泄物に流れて治癒するとも言われており、子供によっては下痢をしてしまうこともあるようです。
稀に症状がひどくなることがありますが、特効薬はなく、治療法が特にないので、自宅療養が主な対処方法となります。
しかし、人によっては手、足、口の中、という代表的な部位に発疹が起こらなかったり、足だけでなく、太ももからお尻、背中にかけての発疹が出ることがあったりと、その症状は様々です。
我が家の子供の場合、両方の足から背中にかけての水疱性の発疹だったのと、40℃の発熱だったため、水疱瘡を疑い、焦って救急病院に連れて行ってしまいました。
手足口病かどうかは、パパ・ママだけでは判断をしにくいでしょう。
必ず病院を受診してドクターの診断を受けて下さいね。
手足口病は繰り返す？
水疱瘡や風疹、麻疹などの発疹が出るウイルス性の病気は、1度発病すると抗体ができ、その後発病することは滅多にないと考えられることが多いです。
しかし、手足口病の原因ウイルスであるエンテロウイルスは、とても感染力が強いため、繰り返し罹ります。
我が子も症状の違う手足口病に二度感染したことがあります。
手足口病は感染力が非常に高く、子供にとっては、とてもありふれた病気ということになりますね。
保育園は登園停止？学校保健安全法ってなに？
こんなにも感染力の強い手足口病であれば、保育園は当然、数日間は登園停止になるだろうと心配するパパ・ママもいることでしょう。
現在、日本には学校保健安全法というものがあり、
第19条に
｢校長は感染症にかかっており、かかっている疑いがあり又はかかるおそれのある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、登園を停止させることができる。」
と定められています。
登園停止となるのは第一種、第二種の感染症です。
- 第一種の感染症
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱
- 第二種の感染症
インフルエンザ（鳥インフルエンザ（H5N1）を除く）、百日咳、麻疹、流行性耳下腺炎（おたふくかぜ）、風疹、水痘（みずぼうそう）、咽頭結膜熱（プール熱）、結核、髄膜炎菌性髄膜炎 - 第三種の感染症
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎その他の感染症
上記の他に、条件によっては登園停止の措置が必要と考えられる疾患として、次のようなものがあります。
溶連菌感染症、ウイルス性肝炎、手足口病、伝染性紅斑（りんご病）、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ感染症、流行性嘔吐下痢症、アタマジラミ、水いぼ（伝染性軟疣腫）、伝染性膿痂疹（とびひ）
よって、手足口病は、条件によっては登園停止の措置が必要と考えられるその他の感染症に分類されます。
手足口病は登園停止にならないが、きちんと保育園と相談を！
手足口病は、第三種の学校教育活動を通し、学校において流行を広げる可能性のある学校感染症に分類されます。
登園停止となる感染症は第一種、第二種であり、手足口病は登園停止とはなりません。
よって、手足口病にかかっても一定期間を過ぎるまで保育園に行ってはいけないという決まりはありません。
私自身も、子供が手足口病になった際、｢熱が下がったら保育園に行っていいよ｣とドクターから指示をもらいました。
そうはいっても、発疹が伴う病気のため、子供によっては熱が下がっても発疹が長く残っていたり、食欲不振が続くこともあるでしょう。
さらに、発疹が出ている子供を保育園に行かせた場合、他の子供たちにはうつらないかと心配する大人もいると思います。
手足口病と診断された場合、まずは速やかに保育園に連絡をし、休む期間や過ごし方の指示を受けましょう。
症状が良くなり、保育園に登園しても問題がないかどうかの判断に関しては、こちらで詳しく紹介しています。是非ご参考にしてください。
まとめ
手足口病は、症状がその都度違ったり、人によって違ったりしますが、決して怖い病気ではありません。
登園停止の決まりもないため、働くママにとっても比較的対処のしやすい病気になると思います。
子供にとってはありふれた病気なので、ドクターから適切な指示を受け、あまり心配せずに子供の様子を見ながら上手く対処していきましょう。
※手足口病に関しては以下でも紹介しています。
