夏には家族で楽しめる、様々なイベントがあります。

そのひとつである七夕。

お祭りがあったり、子供と一緒に短冊にお願い事を書いて笹の葉に吊るしたりしますよね。

実は、その短冊の色それぞれに違う意味があることを知っていましたか?

また、短冊以外の飾りにも、ひとつひとつちゃんとした意味があるんです。

ここでは、そんな短冊の色や飾りの意味や願いを紹介していきます。

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短冊の色にも意味がある!?

私の子供時代を思い返すと、折り紙の色の数だけ短冊の色があった記憶がありますが、基本は5色なのだそうです。

笹の葉さーらさら、から始まる七夕様の歌の歌詞にも「五色の短冊」とあるように、

青、赤、黄、白、黒の5色が基本の色です。

これは七夕文化の発祥でもある、中国の陰陽五行説に由来していて、青は木、赤は火、黄色は土、白は金、黒は水を表しています。

しかし本来ならば黒のところ、現代では紫に変わっています。

紫は最高色と言われていて、位の高い人だけが使える色だったのです。

 

これら5つの色は、「五常(ごじょう)」と呼ばれる、人が守るべき5つの道徳「仁・礼・信・義・智」に対応しています。

 

青(仁):他者への思いやり
赤(礼):礼儀や秩序を保つ
黄(信):人を欺かないこと
白(義):正しいおこない、決まり事を守る
黒・紫(智):物事を理解する心、知識の向上

短冊に願いを書くときには、五常の意味を踏まえて、自分のお願い事に合う色を選ぶと良いかもしれません。

例えば子供の場合であれば、保育園や幼稚園でのお友達と仲良くすることを願うなら青や赤の短冊を、お約束を守れるように願うなら黄色や白、習い事などの上達を願うなら黒(紫)の短冊というように。

もともと七夕の由来と言えば、織姫にあやかって機織りや裁縫の上達を願うことでした。

そのため、本来であれば短冊に書くのは、習い事などの上達やスキルアップに通じる願い事が良いとされています。

とはいうものの、近年は様々な色の短冊がありますし、子供の場合はそんな固いことは考えずに七夕のイベント自体を楽しめることの方が大事だと思います。

子供たちには自分が好きな色の短冊を自由に選ばせてあげつつも、大人は五常の意味を少し意識しながら短冊に願い事を書いてみるのも良いかもしれませんね。

 

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七夕の飾りにはどんな意味がある?

短冊だけではなく、七夕の飾りにも、きちんとした意味があります。

いつしかどんな願い事も書くようになっていきましたが、前述の通り、短冊も本来は裁縫、そして歌や字の上達を願うものでした。

ここでは七夕の飾りの写真を見ながら、その一つ一つの意味をご紹介します。

 

子供に七夕についてわかりやすく教える方法についてはこちらの記事を参考にしてくださいね。

七夕の由来と意味をイラストで簡単に説明しよう

 

吹き流し

吹き流しはこの写真のようなお祭り会場に飾られているようなものから、笹の葉に付けられた小さなものまで、大きさは様々です。
鯉のぼりの一番上にも飾られているものと同じですね。

吹き流しは何本ものカラフルな糸や帯が束ねられて吊るされていますが、これは、機織りがとても上手だった織姫様のように、「機織りがうまくなりたい」という願いがこめられています。

カラフルな糸や帯は、その機織りの糸を表しています。

これも短冊と同じく以前は5色で作られていて、魔よけの意味も込められているそうです。

子供に伝えるときには、織姫様はお洋服を作るのがお仕事だったということを教えてあげてくださいね。

 

折鶴

千羽鶴のようにたくさんまとめて飾られていることもありますが、七夕の飾りに関しては、千羽に意味があるわけではありません。

七夕の飾り作りでおうちで鶴を折る時も、特に数にこだわる必要はないですよ。

鶴は長生きする動物とされているので、長寿を願う意味があります。

昔は家族の年長者の数だけ鶴を折るという習慣もあったようです。

 

投網(とあみ)

これは魚を捕る網を表しています。

大漁や豊作、食べ物に困らないようにお願いします。

この投網(とあみ)の他に、ねじり網というのもありますが、意味は同じです。

網で幸せをつかみ取る、というような願いも込められています。

 

紙衣(かみこ)

紙衣(かみこ)は和紙で作った、着物のことです。

これを病気や災いの身代わりとして捧げたそうです。

また、吹き流しと同じく女の子の裁縫の腕が上がるようにという願いや、これを身代わりとして災いを避けられるようにという願いが込められているそうです。

紙衣(かみこ)は、笹竹の一番上に吊るします。

 

屑籠(くずかご)

七夕飾りを作った後の紙くずを集めて、屑籠(くずかご)に入れていたそうです。

屑籠はその名から想像できる通り、整理整頓や、ものを大切に、節約するという願いを込められています。

 

巾着・お財布

巾着は、商売繁盛ももちろん、お金に不自由しないようにと願うものでもあります。

巾着はその昔お財布として使われていたので、巾着を飾りとするところも多くあるようです。

 

まとめ

何気なく見ていた七夕の飾りにも、実はいろいろな意味や願いが込められていたのですね。

こちらでご紹介した飾りはどれも、折り紙で簡単に作れるものばかりです。
是非お子さんと飾りの意味などをお話ししながら、一緒に作ってみてください。

子供との楽しい七夕の過ごし方については、こちらでも記事にしていますので参考にしてみてください。

七夕祭りとは?子供と七夕祭りを楽しむ!

 

ちなみに、七夕の短冊や飾りを吊るす笹(竹)は、風雪寒暖に強く、繁殖力も強く、根強いため、そのものが魔除けの意味をもち、神事にも扱われる神聖なものとされていました。

そのため、七夕の願い事も神聖な笹(竹)に吊るすようになったのだそうですよ。

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