「夏バテ」という言葉があるように、夏は暑さにやられ、元気な太陽とは裏腹に、体は弱ってしまいがち。そんな隙をついて、様々な病気に感染しやすくなります。
乳幼児を中心に流行するヘルパンギーナもそのひとつです。
稀に大人にも感染し、中には重症化してしまうケースもあります。
今回はどのようにして感染してしまうのか、そして子供からうつりやすい病気について調べてみました。
※ヘルパンギーナの症状については、ヘルパンギーナの症状とは?の記事をご参照ください。
ヘルパンギーナの由来
「ヘルパンギーナ」という名前、ここ10年程で流行してきた病気なので、まだあまり馴染みのない人もいると思います。子供が出来て初めて耳にした人も多いのではないでしょうか。
「ヘルペス」はよく耳にする病名かと思いますが、症状は思い当たりますか?口やなんかに水疱のような発疹が出来る病気ですよね。ヘルパンギーナも同じく口や喉に発疹が出来ます。ドイツ語で水疱を指します。
そして「アンギーナ」という言葉が、喉の炎症を意味するそうです。ヘルパンギーナの特徴である症状ですね。強い痛みが出て、飲み物すら飲み込めなくなることもあります。
この「ヘルペス」と「アンギーナ」で「ヘルパンギーナ」という名称なのです。
感染経路と対策
大人が感染する場合に一番多いのは、感染した子供の看病をしていてうつってしまう二次感染だそうです。感染力が強いとされている時期は熱が出ている時なので、特に付っきりでお世話をしているときですね。
5歳以下の子供が主な患者ですが、特に1~2歳児がもっとも多くかかってしまう病気のようです。
1~2歳児の場合、ほとんどがオムツをしていますよね。オムツ交換でお尻を拭いている際に便を介しての接触感染も充分にあり得ます。直接便に触れてしまった自覚がなくても、オムツ替えが終わったら必ず手をよく洗いましょう。
ご飯を食べさせる際の食器の扱いにも要注意です。
子供が口に含んだお箸やスプーンは、ちょっとでも使ってはいけません。街中での咳やくしゃみ程度で飛沫感染してしまうものなので、食器の共有ではかなりの高確率で感染してしまうでしょう。
水分補給のためのペットボトルも、専用のボトルで飲んでもらうか、2リットルなど大きいものならコップやマグに分けて飲むようにし、これも共有しないようにしてください。
喉も痛く熱も出して辛そうな我が子をぎゅーっと抱きしめたいところですが、共倒れになってしまわないよう、飛沫感染には気を付けながら看病してあげるようにしてくださいね。
子供から感染しやすい病気
子供の看病をしているときは、普段のように追い掛け回さなくてもいい分、心配な気持ちがストレスとなり、ママ自身も疲れてしまっているかもしれません。
そんなときは子供から感染しやすくなり、中には重症化してしまう病気もあるので、自己管理も忘れないように気を付けてください。
夏によく聞く「プール熱」。
これもヘルパンギーナと同じ高熱、そして喉と、さらには目に炎症が起こります。症状が治まってからもウイルスが完全にいなくなるまでは時間がかかり、大人は重症化する恐れもあります。
「風疹」も子供からもらってしまいやすい病気のひとつのようです。リンパ腺が腫れ、胸のあたりから顔にまで発疹が出ます。これも症状が治まってから少なくとも一週間は感染してしまう恐れがあるので、お出かけや登園にも相談が必要です。
また、妊娠中に感染すると、胎児に異常が起こるリスクが高まってしまうので、妊婦さんは、特に注意するようにしてくださいね。
まとめ
感染するからといって看病しないわけにはいきませんから、その後の消毒をきちんとすること、そして症状がおさまってもしばらくは油断大敵です。
夏のジメジメを好むウイルスは、腸の中で長く居座ってなかなか出てこないこともしばしば。感染しないよう、家族みんなで健康管理を心がけましょうね。