とびひ」とはどんな病気でしょうか?

「とびひ」は漢字で書くと「飛び火」といい、火事のときに火の粉が飛んで燃え移ることをさします。皮膚トラブルの「とびひ」に感染したら患部があっという間に広がって行く様を例えてこのように呼ばれます。

 

耳にすることはあっても、目にしてもすぐにわからない方も多いと思います。

今回は写真と合わせて「とびひ」についてご紹介していきます!

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とびひとは


出典:町医者の家庭の医学

「とびひ」とは皮膚の感染症で、正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といいます。

虫刺されやあせも、湿疹などを掻き壊してできた傷口や転んだりしてできた傷からとびひが始まったりすることがあります。

虫に刺されて痒くて引っ掻いたりしてできた傷口に、黄色ブドウ球菌が入り込んで毒素を発生させることで、とびひへと感染することが多いです。また、鼻の穴に指を入れたり、鼻を触る癖がある子の場合、鼻孔には様々な細菌が潜んでいるため、とびひになってしまうケースがあります。

子供の肌の傷口がなかなか治らず、患部が広がりを見せ始めた場合、速やかに皮膚科を受診するようにしましょう。

 


出典:町医者の家庭の医学

子供がかかりやすいとびひの原因となる菌は、普段から私たちの身の回りに常在している黄色ブドウ球菌が主です。感染すると透明の水疱が目立つようになり、痒みを訴えたりするようになります。

この水疱ができる「とびひ」を水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)と呼び、水疱が破れて中の汁が染み出し患部周辺へと感染が広がっていきます。

特に夏場に多く、子供(0〜7歳)がかかりやすいのは主にこの水疱性膿痂疹と言われています。

子供は遊びならがらすぐに擦り傷や切り傷を作ったりしますが、その傷からの二次感染によってとびひに感染する可能性があります。
怪我などで傷ができた際は放置せず、適切な手当てをして清潔に保つことが大切です。

とびひにならないための予防方法

とびひの原因になる黄色ブドウ球菌は普段から私たちの身の回りに常在している菌なので、健康な人には感染することはありません

しかし、先述したように皮膚を虫に刺されて引っ掻き傷を作ったり、怪我をして傷ができたり、また鼻孔の周りを触ったりすることでとびひにかかりやすくなります。つまり、それらを避ければとびひは予防できます。

また、夏は特に汗をかきやすく、皮膚が濡れていることが増えるので、入浴をして清潔に保ちましょう。汗をかいたらハンカチやタオルなどでこまめに拭き取るようにしましょう。

さらに、基本的なことですが、普段から手洗いを習慣にし、爪は伸びていたらマメに切ることも大切です。
夕方の外出時は虫に刺されやすくなるので、黒っぽい服装は避けるなどの工夫をしましょう。(蚊は黒っぽい服装に寄ってきやすい習性があると言われているため)

外出時にはあらかじめ虫除けをつけておくと良いかもしれません。

 

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子供がとびひになったら?

子供がとびひに感染してしまった場合、あまりの痒みから患部を掻き壊してさらに悪化してしまう可能性があります。そうなる前に、一度皮膚科を受診すると安心です。

とびひにかかっても発熱などがない限りは入浴させ、患部は石けんを泡立てて優しく撫でるように洗います。入浴後は処方された軟膏を塗ってガーゼで患部を覆い、清潔に保ちましょう。

抗生物質など内服薬が処方された場合には、医師の指示を守ってきちんと飲ませるようにします。

学校に通う子供の場合は「学校保健安全法」により、「患部をガーゼなどで覆い露出しないで登校する」と定められていますので、登校には差し支えありません。

患部を掻き壊してしまうと、そこから浸出液が出てきます。この浸出液が他の子供の肌の傷口などにつくと、すぐに感染します。
プールの水からは感染しませんが、着替え等でうつることも考えられるため、プールは医師が許可するまでは休ませるのが妥当です。

家庭内でとびひにかかった子供のケアの際は、家族への感染を予防するためにも「タオルは個別に使う」、子供の患部に薬を塗る前後には「手を綺麗に洗う」ことが大切な感染予防となります。

 

まとめ

まだまだ暑く汗をかきやすい日が続きます。

子供たちが学校や遊びで外出する時にはハンカチなどを持たせて汗を拭いたり、手を洗うことを習慣化させれると良いですね。

あまり神経質にならなくても、普段の生活の中で皮膚を清潔に保っていれば感染する心配はありません。
とびひになって広がる前に予防をすることが一番大切です。

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