夏は水辺が気持ち良く感じられる季節ですね。
学校のプール開きを心待ちにしている子供たちも多いのではないでしょうか。
今回は子供の皮膚病でこの時期悩ましい水いぼについてまとめてみました。
水いぼって?
出典:たんぽぽこどもクリニック
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)、ボックスウイルスによって感染する皮膚病を水いぼと呼んでいます。
基本的には小児の感染症ですが、免疫力が低下している高齢者も感染することがあります。
ウイルスが皮膚から入り込み、真皮の下で増殖することで水いぼに感染します。見た目には肉感的な色調で、丸く盛り上がり中心は白っぽく透明感があり、光沢があります。これらがいぼに見えることからこのように呼ばれるようになりました。
水いぼは主に、わきの下、わき腹、ひじやひざの裏など比較的柔らかい皮膚に現れやすい傾向がありますが、発症箇所、大きさなどには個人差があります。
水いぼの感染経路
では水いぼの感染経路はどんなところにあるのでしょうか。
健康な人の皮膚についても感染することはないのですが、免疫のしっかりついていない子供は集団で入るプールなどを介して感染してしまうケースが多いのです。
私たちの身の回りにはたくさんのウイルスが常在しているので伝染性軟属腫にかかることも珍しいことではありません。
また、子供は仲間同士で所有物を共有することも多いため、貸し借りしているうちに気づいたら感染していることもよくあります。
水を通して感染するのではなく、皮膚をいじったりしている指先で触れた持ち物など(プールではタオル、ビート板など)を通して水いぼが広がってしまうケースが大半です。
しかし、必ずしも感染してしまうわけではありません。成長とともに免疫がしっかりとついてくると感染することは稀です。
アトピー性皮膚炎の子供の肌は感染しやすいともいわれ、細かな掻き傷が皮膚表面にあればそこからウイルスの侵入がしやすくなります。
皮膚バリア能力が低下しやすいアトピー性皮膚炎をを持つお子さんが感染した場合は主治医の診察・指示を仰ぐことが望ましいと思います。普段からお子さんの皮膚の様子をしっかりと観察しておくこともまた予防を防ぐためには大切なことです。
水いぼの予防方法
水いぼは免疫力が強まってくる年齢に達すると感染しにくくなることから、あまり神経質になってプールに入れないといった対応をしなくても良いでしょう。感染したという報告があれば、入水前にはしっかり体をしっかり消毒用のプールで洗ってから入水するなどの工夫をします。
免疫力を高められるように食事内容も栄養バランスを整えたりすることが感染しにくくなる体を作る上で大切です。好き嫌いのないように食事を取れるようにしてあげましょう。
また感染している人が家族にいる場合はタオルや寝具などの共有を避けるといった心がけが大切です。
まとめ
学校の体育やスイミング教室でプールに入る機会も増えてきます。それらの施設からのお知らせなどはしっかり目を通すようにして感染が広がっているかどうかといった情報も気にするようにしましょう。
とはいえ、お友達同士で遊ぶことは楽しみな子供も多いので、元気な体作りを手伝ってあげて水遊びを存分に楽しめるようにしてあげたいものですね。